ライントレース用にユニバーサル基板を使って
光センサーの回の回路をユニット化します。
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光センサーの回で使用したフォトリフレクタ関連の部品2セット
フォトリフレクタ
LBR-127HLD×2
赤外線LED電流制限用抵抗200Ω×2
プルダウン抵抗47kΩ×2
工具・半田ゴテ一式
・カッターナイフ
2.54mmピッチは電線付き電子部品(リード部品)の多くで使われている寸法規格です。
中途半端な値ですが、これは1/10インチに相当します。アメリカンな感じです。
ユニバーサル基板にはピッチと大きさ以外には
・材料
・パターン形状
・パターンの両面/片面
の違いがあります。
材料は紙フェノールとガラスエポキシ(ガラエポ)の2種類から選ぶことになると思います。
どちらも繊維状の物質を樹脂で固めたもので、繊維強化プラスチック(
Fiber-
Reinforced
Plastics)の一種です。薄い割に強度があるのが特徴です。
紙フェノールとガラエポで耐久性に違いがあるようですが、趣味で使う分にはどちらでも構いません。
パターン形状は丸が並んだだけのものと、一部の丸同士がつながっているものがあります。
とりあえず丸が並んだやつを使います。
パターンが片面だけのものとパターンが両面にあって表裏でつながっている(両面スルーホール)タイプがあります。
パターンを半田ゴテで熱しすぎるとパターンが剝がれてしまいますが、両面スルーホールだと剥がれることがありません。ただ、基板の表面と裏面にそれぞれ配線をつけて配線を交差させたい場合につなげたくない配線がつながることがよくあります。
今回は裏面のみの配線なのでどちらでも構いません。
アートワーク設計
いきなり半田付けを始めると後で配線がごちゃごちゃになります。
まずは部品配置と配線の取り回しの設計をします。
基板設計にはフリーソフトのPCBEを使っています。(Win10でも動きます)
http://www.vector.co.jp/soft/winnt/business/se056371.html基板の設計を以下の様にしました。(表面)
中央の黄色い長方形がフォトリフレクタで、右が赤外線LED、左がフォトトランジスタです。
楕円が抵抗で、上側がプルダウン抵抗(4.7kΩ)、下側が電流制限抵抗(200Ω)です。
配線の取り回しの都合上、
光センサーの回とは異なり赤外線LED用の電流制限抵抗をGND側から5V側へ変更してあります。
部品の配置や配線の取り回し等を行う作業をアートワークと呼びます。
アートワークはそれだけを専門で行う職業があるほどのとても奥深い作業です。
今回の基板は趣味で使う用なので細かい話は抜きにしてざっくりいきます。
実際の部品を配置すると以下の様になります。
基板の加工
まず、ユニバーサル基板をカットします。
穴と穴をつないでいくように基板の両面に傷をつけ、
ペンチなどで切り目に沿って挟んで折るとバリッと割れます。
指を切らないように注意。
両面スルーホールだと切りにくいかもしれません。
四角く切り出すのは難しいので一直線に切った後に細分化するのが良いでしょう。
続いて基板固定用に3mmの穴を開けます。
かなり端の方に穴を開ける設計にしたので、ゆっくり回せるハンドドリルかピンバイスを使用します。
片側から一気に穴を開けようとすると穴を開け終わる直前に基板が割れてしまいます。
両面から半分ずつ穴を開け、最後にゴリッと開通させます。
もう1マスほど大きい設計にした方が安全に穴あけできそうです。
穴を開け終わった基板がこちら。
次回部品を実装します。