ミニ四駆モーターの始動特性にて、軽負荷だとトルクチューン2モーターが
良さそうな事が分かりました。しかし、トルクチューン2モーターはブラシが
銅板を曲げただけのタイプのためPWMでガンガン制御するには耐久性が心配です。
そこで、低回転型130モーターのブラシを移植して耐久性向上を図ります。
トルクチューン2とちょっと気になるライトダッシュを改造しました。
注意事項
今回の改造は制御試験が目的であり、改造したモーターではミニ四駆の公式大会に
参加できません。(
公式ルール)
モーターを分解して組み直すとカップが歪むなどして最悪の場合モーターが回らなく
なる可能性があります。また、分解の際に怪我をする可能性があります。
改造は自己責任で。
手順1:分解
とりあえず樹脂部分(エンドベル)を金属ケース(カップ)から取り外します。
ここの爪を精密ドライバー等で起こします。
精密ドライバーで指を刺さないように注意。
小さな引っ掛かりに大きな力をかけるため、この様に工具の先に指があると
外れた際にブッスリ指に刺さり、最悪の場合入院する事になります。
作業を行う際は安全第一
これでエンドベルとカップが分離します。
左:トルクチューン2、右:低回転型130
ついでにコアも外します。
手順2:観察
せっかくなので構造の違いを観察しておきます。
左:低回転型130、右:ライトダッシュ
ライトダッシュモーターには何故かバリスタが付いています。
その他の違いは
・巻き線の太さが違う
・巻き数が違う
・巻き線の被覆が違う
・コアの形状が違う
・多分カップ側の永久磁石の特性が違う
低回転型
トルクチューン2
トルクチューンは隙間が大きい。
巻き数等に関係している可能性が高いが理由は不明
ライトダッシュ
ライトダッシュは巻き線が太い。
巻き線の被覆の色も違う
巻き線の太さや巻き数については既にレポートされている方が居ると思います。
ライトダッシュにバリスタが搭載されている事は今回の分解での大きな収穫でした。
手順3:ブラシの取り外し
エンドベルごと交換することもできるのですが、エンドベルを交換してしまうと
何のモーターだか分からなくなるのでブラシ部分だけ交換します。
この部分だけ外すことができます。
手順4:組み立て
ここから組み立てますが、戻す時にブラシが整流子にはまらずに苦労します。
エンドベルに穴が開いているだけで、本来は組み立て時に専用の治具を使うものと
思われます。治具を作るのは面倒なので、先に整流子にブラシだけ付けておきます。
この状態でエンドベルを被せると組み立てやすいと思います。
カップに付けた時点でカップ(特に爪周辺)が歪んでないか確認しておきます。
手順5:動作確認
爪を戻してから組み立てミスに気付くと辛いので、この時点で一度モーターが
回るか確認しておきます。
とりあえず指で回して回るか
電池をつないて回るかぐらい確認しておきます。
エンドベルが外れないようにテープで仮止めしておきました。
動作確認なので電池1本(1.5V)で十分でしょう。
手順6:封印
動作確認できたら爪を戻します。
まずは上から
仕上げに横から
しっかり戻さないとガタガタします。
カップが歪んでないか再度確認して組み立て完了です。
最後に電池をつないて回るか確認しましょう。