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Fグループ電子工作講座

秋月電子SH7125ボードで始めるマイコン開発

SH7125ボードとRX220ボードの比較

当ブログでは今までSH7125をメインに扱ってきました。
勉強用のマイコンボードとして秋月のSH7125キットは優秀です。
ただ、小型ロボットの制御として使用するにはベースボードは少々大きいのが難点です。
CPUボードのみを取り外して使用することもできるのですが、動作させるためにはいくつか部品を追加する必要があります。

そこで、CPUボードのみで使いやすいRX220を紹介します。
RX220マイコンボード開発セット
パッと見やサイズはSH7125マイコンボードと同じです


ベースボードおよびキットとしての比較

RX220マイコンボード開発セットとSH7125Fベースボードキットと比較してみます。ベースボードおよび開発キットとして比較するとRX220ボードはSH7125ボードと比べて・・・

〇安い
△面実装部品のみ半田付け済み、スルーホール実装部品は自分で半田付けする
△USB-RS232C変換器が付いてこない
×書込みスイッチが非常に小さく操作しづらい
×LED出力がPWMポートにつながっていない
×秋月の取説が読みづらい
×取付穴が少ない
×PWM出力ポートの配置がバラバラ
△複数種のクロックが搭載されている
〇E1エミュレータ接続ポートがある

△一部部品を自分で半田付けするので安い。
「半田付け上等、かかってこいや」な人には安上がり。
半田ゴテを持ってない人は別途買う必要あり。
ピンヘッダの代わりにピンソケットを付けたい人には最初から付いてない方が良かったりします。

USB-RS232C変換器が付いてこないので安い。
既に持ってる人には安上がり。もっていない人は別途買う必要あり。
「RS232Cって何」「何を買えばいいの?」「同じような端子があるけど使えるの?」って人にはセットで付いてくる方が安心だと思います。

×LED出力がPWMポートにつながっていない
デバッグLEDがPWMポートに接続されていないので、PWMのテストを行うのに別途LEDを接続する必要がある。
LEDを接続するために電流制限抵抗等の役割を理解しておく必要があります。

×書込みスイッチが非常に小さい
CPUボードに機能を集約しているため書込みスイッチとして非常に小さい面実装スイッチが使用されている。
爪の角やら精密ドライバー、ピンセット等で切り替える必要があり作業性がとても悪い。

×PWM出力ポートの配置がバラバラ
PWM出力として使用可能なMTIOC端子が散らばって配置されている。
SH7125だとPortEに密集しており配線を接続するときに分かりやすかったのですが、RX220はかなり散らばって配置されています。PWM出力可能な端子がどこにあるの表を見ないといけないので結構面倒です。独立して使用可能なPWM端子実質11端子で、SH7125より5端子少ないというのも少々つらいです。

△複数種のクロックが搭載されている
複数種のクロックが搭載されているので低速低消費電力でも高速高消費電力にも設定可能。
標準プロジェクトだと低速動作に設定されてるのでPWMなどを運用しようと思うと高速動作になるようクロック設定を自分で行う必要があります。
電子回路に関する知識が少々必要なので今からマイコンを始めたい人にはちょっとハードルが高いかも。

〇E1エミュレータが接続可能
マイコン内の変数等、内部状態見ながら開発が行えるE1エミュレータを接続可能。
ただ、E1エミュレータは1万円を超えるのでマイコンを始めたばかりの人が手を出すのはちょっと辛いかも。


共通品が付いてこなかったり色々できたりで、「マイコンを理解している人」にとっては安くて便利なのですが、「これからマイコンを始めたい人」にとってはSH7125と比べて不親切と感じるかもしれません。
これからマイコンを始めたい人はRX220キットより、SH7125キットをお勧めします。

CPUボードとしての比較

RX220ボードが真価を発揮するのはここからです。CPUボードおよびCPUとして比較するとRX220ボードSH7125ボードと比べて・・・

CPUボードとして
〇パワーオンリセット回路がCPUボードに実装されている
〇書込みスイッチがCPUボードに実装されている(ただしとても操作し辛い)
△RS232C電圧変換ICがCPUボードに実装されている
〇若干安い

CPUとして
×PWM出力ポートが少ない(使用可能なのは実質11ポート)
〇データフラッシュ(8KB)搭載
〇I2C、SPI通信に対応
〇1.62V~5.5Vで駆動可能(RS232C電圧変換ICの仕様は3.0V~)

CPUボード単体で考えるとPWMのポート数以外はRX220の方が使いやすい仕様だとおもいます。

〇パワーオンリセット回路がCPUボードに実装されている
使っていてまず違いとして感じられるのがパワーオンリセット回路がCPUボードに搭載されていることです。SH7125CPUボードを単体で動かそうと思うとパワーオンリセット回路用にコンデンサ、ダイオード、抵抗と幾つかプルアップ/ダウン抵抗を接続する必要があるため部品配置にスペースをとり部品配置を考えるのか結構面倒です。RX220CPUボードは電源さえ投入すれば単体ですぐ動きます。

〇1.62V~5.5Vで駆動可能
そして駆動可能な電源電圧範囲が広い事。レギュレータなしで乾電池2本やリチウム電池1本での運用も可能です。バッテリーでモーターを動かす時に負荷が大きいとバッテリー電圧が低下し、CPUの駆動電圧を下回るとCPUが誤動作しますが、CPUの最低駆動電圧が低ければそれだけ誤動作の危険が少なくなります。マイコンに接続する周辺機器の電源電圧に合わせてCPUの電源電圧を選べるのもメリットです。周辺装置が3.3V系なら3.3Vで、5V系なら5Vで動かせばよいのでレギュレータを複数用意する必要がなくなります。

〇書込みスイッチがCPUボードに実装されている
△RS232C電圧変換ICがCPUボードに実装されている
CPUボードに電源とRS232Cケーブルを接続すればCPUボード単体で書込みもできます。ただ、スイッチが小さく操作しづらいのは相変わらずです。
RS232C電圧変換ICが搭載されている事については賛否両論な様で、RS232Cケーブルを使う場合は便利なのですが、UARTをそのまま使用したい人にとっては邪魔になります。ほかの機器とUARTで接続したい場合やUSB-UART変換キット等で書込みを行いたい場合は配線をカットするか変換ICを撤去しなければいけません。

〇データフラッシュ(8KB)搭載
〇I2C、SPI通信に対応
SH7125を単独で使用すると電源を入れなおすとリセットされる揮発性の変数とプログラム書き換えるまで変わらない固定値の2つの値で制御を行うことになります。実行中に値を変えて電源が切れてもその値を維持させようと思うと別途ロムIC等を搭載する必要があります。
これに対してRX220はCPU自体にデータフラッシュ領域があるためプログラム実行中に必要な値を記憶させておけば、電源を入れなおしてもその値が使用できます。
その他周辺ICを接続する際に使用する通信方法にも対応しています。


ある程度電子回路やマイコンを理解しているのであれば、パワーオンリセット回路や書込みスイッチなどがCPUボードに実装されておりCPUボード単体で運用しやすいメリットが出てくると思います。小型のロボットをマイコン制御したいときに非常に便利な様に設計されていると思います。

次回はプログラムの違いについて考えてみます。
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