第2回目のグループ内ロボコンの準備をしています。
ロボット用にタミヤのギヤボックスを組み立てる際の注意事項を幾つか紹介します。
対象は
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ツインモーターギヤボックス・
4速クランクギヤーボックス・
遊星ギヤーボックスの3つ
まずはツインモーターギヤボックスから
ツインモーターギヤボックス
1.グリス他の部分はグリスを塗らなくても動きますが丸いシャフトにだけはグリスが必要です。
このシャフトにグリスを塗らないと、ある程度回転数が上がった時にクラウンギヤが振動してメカ鳴きします。
音が出るだけでなく、振動が原因で一気に負荷が上がって回転数が落ちます。
平ワッシャでシム調整を試みましたが難しいようです。素直にグリスを塗っておきましょう。
ギヤの歯面は組み立て後にグリスを塗ることができますが、シャフトは組み立ててからでは塗れません。
2.穴加工ギヤを取り付けた後にイモネジを締めやすいようにいつもハウジングに穴を開けています。
上から見ればイモネジの六角穴が見えます。
ピンバイスで穴を開けています。穴径は2.5mm~3mmぐらいが良いと思います。
4速クランクギヤーボックス
最近使う用になったギヤボックスです。
ウォーム+過負荷防止クラッチで使い勝手は良いのですが、設計があまり良くありません。
1.ネジ穴 下の穴のネジを締める際に先端が太くて軸の細いドライバーが必要になります。
他のギヤボックスはネジが完全に埋まらないような設計になっていますが、こいつだけ埋まります。
2.ギヤの干渉素の状態だとガタが大きく左側の緑のギヤとオレンジのギヤが干渉を起こします。
ギヤの接触を防ぐためにオレンジのギヤの間に平ワッシャーを一枚入れてます。
3.ウォームギヤが貧弱ウォームギヤーボックス HEではこんな事は無いのですが、4速クランクギヤーボックスのウォームギヤは先端部分が貧弱です。
モーターにはめる際にウォームの先端を押す必要がありますが、押し損ねると歯が曲がります。
ウォームの先端がヘリカルギヤに接触する設計になっているので、曲がった状態でギヤボックスに組み付けるとモーターが回りません。
第一回ロボコン準備中にモーターが過負荷になり、モータードライバが煙を吹いて壊れました。
机などに押し付けずに指で押して入れた方が良さそうです。
ウォームギヤーボックス HEではモーターにウォームギヤを付ける際にギヤが痛まない形状になっており、ウォームの先端部分を使わない設計になっているので時に気にする必要も無くギヤを付ける事ができます。
遊星ギヤーボックス
タミヤの模型用ギヤボックスの中でも屈指の組み立て不要を起こしやすいギヤボックスです。
1.ギヤのバリ処理動作不良の原因の多くはバリ処理不足が原因です。
ハウジング同士をネジで締めると動きや悪くなって、緩めると動く場合はギヤのバリ処理不足です。
切り離し前のギヤ
この様にカットしただけではバリが残ります。
リングの上面の外側がハウジングと摺動します。
これをそのままハウジングにはめるとバリがハウジングに当たります。
バリはニッパーで切り落とした程度では処理が不十分です。
カッターを使って削り落とす必要があります。
えぐるぐらいに削ってください。
これですっきり収まります。
ハウジングのバリ処理もお忘れなく。
2.ギヤがずれてるハウジングを連結する際に無理矢理押し込むとギヤがずれて回らなくなります。
1連繋ぐたびに指で回ることを確認しながら連結していきます。
その他ちなみに遊星ギヤボックス付属のモーターはRC-260というちょっと特殊なモーターです。
他のテクニクラフトシリーズ付属のモーターはRE-260で、単体で購入可能な260モーターもRE-260です。
RC-260とRE-260の違いは内部のブラシの構造です。
RE-260は薄い銅板を曲げただけの物ですが、RC-260はカーボンのチップを使用してあります。
ブラシが違うと何が違うかと言えば、耐久性が違います。
RE-260をPMW駆動しているとブラシが摩耗して最後には焼き切れてしまいます。
RC-260のカーボンでも摩耗はしますが、厚さが全然違うのでちょっとやそっとじゃ壊れません。
基本的には遊星ギヤでしか入手できない貴重なモーターなので大切に使いましょう。
配線が取れてしまってもブラシ部分はRE-260 へ移植可能なので分解して再利用しましょう。